言ふまでもなく飲み会のこと暑気払ひ 演出か甚平の手に渋団扇 喫茶店は避難所となり猛暑の日 すててこをリラコと呼んで町歩く 音は若いね風鈴古びても 泣いた子が笑つたやうに夕立止む 片蔭を渡り歩いて猛暑の日 日焼けより焦げると言ひたき猛暑かな 先頭が止まれば止まり蟻の列 息絶えてなほも岩魚の顎威張る