詳細はコチラ
糟糠の妻の朝寝につまづきぬ 二丁目の猫五丁目に恋をして 逃げ足のどれが百足の第一歩 自分史はいま終章の紙魚走る 詩を詠んでをれば草でも引けと言ふ 身八つ口あふいで背ナに団扇風 松茸山制札なくば知れぬのに 白息のしどろもどろに遅刻の子 人肌の燗を所望と雪女郎 日記買ふ妻無駄と言ふさう思ふ
詳細はこちら
平和な国の機動隊員熊を撃つ
南とんぼ
四股の足真っ直ぐあげて体育の日
谷本 宴
掘炬燵リモコン持ちて立てこもり
池嶋久春
銀杏を踏んだ靴なら乗車拒否
加藤潤子
「お客さん、銀杏踏んでないでしょうね」。銀杏の木のある所で お客さんを拾うタクシーは、行き先よりも、靴の確認をするの が最優先である。
ワンカップ大関自販機で買ふ勤労日
髙田敏男
ワンカップ大関の酒は、自分へのささやかなご褒美である。日 頃の働きぶりからすれば、一ダースくらい買ってもいいが、今 日は一つでよしとする。
あといくつ寝れば冥界冬隣
敷島鐵嶺
秋も深まり冬はすぐそこ。人生も季節に例えれば、今まさに晩 秋となった。しかし、老いも死も衰退ではなく成熟であり人間 的完成と思いたい。
滑稽俳句協会 〒791-2103 愛媛県伊予郡砥部町高尾田 1173-4 電話 090-8287-1390 Copyright ©滑稽俳句協会 All Rights Reserved.