杖突いて杖つくさくら訪ねけり
この句の桜は、市川市の真間山弘法寺にある樹齢四百年のしだれ桜です。三十年間に、三百回ほど見に行きました。いつの間にか、高齢になって杖を突くようになりました。すると、桜も杖をついていることに気付いたのです。 私は「駄洒落のとびさん」と呼ばれるほど駄洒落が好き。受賞は、そのお陰だと思っています。
河豚食うて四十二歳素通りす
受賞者の皺に威厳や文化の日
波津久健史 麻生やよひ 虫倉蝉音 倉知多美子 三塚不二 中島英子 山下升子 田敏男 ひがし愛 三橋真砂子 金澤 健 龍田水邨 高橋真紀子 田菲路 清島久門 鈴木和枝 有吉堅二 久我正明 前川敏夫 清水呑舟
応募作品は七九一句でした。審査員には、おひとり15句を選んでいただき、上位5句については、10点、8点、6点、4点、2点とし、残り10句は1点として集計しました。